噛み合わせが原因で引き起こす病気
一見噛み合わせと関係ないように見えますが、実は噛み合わせのズレが引き起こしていた症状の例を見ていきましょう。
早期の発見と治療に役立つように代表的な例を挙げています。
胃腸障害
噛み合わせが悪いと、噛む回数が減り唾液の分泌が減って虫歯になりやすいことは説明しましたが、これは胃腸へも悪影響を及ぼします。
細かく噛みくだかれて唾液と混ざり合うことで、食べ物は胃腸で消化しやすくなるのですが、噛む回数が少なくなると、それだけ胃腸は消化のための負担が増えてしまいます。
また、唾液が出ると、神経回路を通じて胃液の分泌をするように命令が出ます。
これが、噛む回数が少なくなると、唾液と胃液という消化のために重要な体液が少なくなるので、消化器への負担は大きなものになるのです。
歯並びの悪い人に胃腸が弱い人が多いのは、ちゃんと理由があるのです。
肥満体質
噛み合わせが悪いと胃腸障害になりやすい、と書きましたが、別の症状になることもあります。
それは、噛む回数が少なくても食べられるような食べ物を偏食してしまうことで、肥満体質になってしまう場合です。
よく噛まないと飲み込めない硬いものを避け、軟らかくてカロリーの高いお菓子などに食生活が偏ってしまうのです。
首や肩の痛み、偏頭痛
噛む動作は、顔の横側の耳の前からアゴにかけての嘆筋やこめかみの周りの側頭筋という筋肉や口の周りの筋肉を使います。
噛む動作をしながら、こめかみや耳の下あたりを押さえると、筋肉が大きく動くことがわかります。
この筋肉が動くことによって、顔の表情をつくる表情筋や首や肩の筋肉などの周りの筋肉も影響を受けます。
骨も同じことです。
頭部は大小いくつもの骨が組み合わさっているので、アゴの骨がズレると、周りの骨にも影響があります。
形成外科や整体にかかった経験がある人にはわかりやすいかもしれませんが、骨格は全体のバランスがとても重要になってきます。
膝が悪いと、それが腰痛や肩こりを起こすように、頭部のなかで一番激しく動くアゴの関節がズレると、頭部や首、肩にまで影響が及ぶこともあるのです。
めまい、耳鳴り
アゴ関節の内側や後ろには、目や耳など重要な器官につながる神経や血液が通っているため、噛み合わせのズレが進行してアゴ関節のズレが悪化すると、目や耳の症状となって現れることまであります。
ストレスからくる不定愁訴
噛み合わせと集中力やストレスには大きな関係があります。
そのため、噛み合わせが悪いと集中力不足やストレスによって全身のバランスが崩れてしまい、不定愁訴(原因不明の体調不良)を引き起こすことがあります。
噛み合わせが悪くなってくると、いらいらしたり、集中力がなくなってきたりします。
そして、成績や運動能力だけでなく、遊びや友達づきあいなどにも意欲や積極性がなくなってきます。
こうなると、よけいにストレスが高まってくるので、それをなんとが解消しようとして無意識に歯をくいしぼるので、さらに噛み合わせが悪くなるという悪循環が起こってしまうのです。
こういう症状になる前に、噛み合わせの治療を行なうのが良いのですが、人間の身体は多少の不都合はなんとかやり過ごそうとします。
そのため、保護者の皆さんもなかなか気がつかないようです。
噛み合わせの悪い子供には、花粉症やアトピーなどのアレルギー体質の割合が高いのも、ストレスと無関係ではありません。
アレルギーの直接の原因は、身体の免疫機構の過剰反応ですが、ストレスも大きな誘因の一つと考えられています。
噛み合わせの悪さは、無意識のうちにストレスをためこむことになるので、花粉症やアトピーへの悪影響があるのです。
噛み合わせという身体の内側から生まれるストレスは、なんらかの形でサインとして身体の症状や行動に出てくるものです。
そのまま、放置しておくとアゴ関節症が進行して、不定愁訴が長期的なものとなって深刻になってきます。
歯並びの悪さからくるストレスが、学校の成績が悪いことや、いじめ、登校拒否などにまで関係しているとすれば、事は重大です。
そうなる前に保護者の皆さんも、ぜひ無言の訴えを見逃さずに、早期の治療を受けさせてあげてください。
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