歯の老化
歯の老化は、歯の磨耗が進むとともに、おもに歯周病の進行、あるいは虫歯が悪化して歯を喪失するなどのかたちで中高年層をおそいます。
10歳前後から30〜40年近く毎日酷使されてきた歯ですから、手入れや注意を怠っていれば、それなりのトラブルに見舞われるのも当然のことでしょう。
とくに、歯周病は中高年以降に目立って増えてきます。
これまで歯になんの問題もなかった人を含め、歯のトラブルを抱える人は齢をとるにえてきます。
目、歯、生殖器、、この3つの部位における老化の兆候で、からだにとってもっとも深刻な影響をおよぼすのが「歯」です。
中高年を迎えると、8割の人が歯周病を発症しているといわれます。
歯周病は、現在の日本で国民病とも呼べるほど、幅広くはびこっている深刻な病気です。
厚生労働省の平成17年歯科疾患実態調査では「歯肉になんらかの異常がある」と診断された人は、40〜50代では平均して約86%にものぼります。
つまり、中高年の8割以上が歯周病とみられる症状をもっているのです。
歯周病は、歯周病菌に感染することによって歯肉に炎症が起きて、歯を支えている歯槽骨が溶けてしまう病気です。
はじめのうちはほとんど自覚症状がなく、歯肉の腫れや痛み、膿漏臭といった具体的症状に気づいたときには、かなり病気が進行しています。
さらに放置すれば、歯槽骨がスカスカになり、屋台骨を失ったブヨブヨの歯肉に歯がかろうじてのっかっている状態。
ちょっとした衝撃で、ゴロッと抜け落ちてしまうこともあります。
50歳以上が歯を失う最大の原因は、この歯周病なのです。
人間の歯は、親知らずをのぞくと28本あります。
毎日おいしくご飯を食べるには、最低20本の歯が必要といわれますが、80代前半の人の歯の平均はわずか8.87本、20本以上の歯がある人は全体の2割程度にすぎません。
歯周病の怖いところは、歯を失うことだけではありません。
本当のおそろしさは、その原因である「歯周病菌」にあります。
歯周病を引き起こす元凶である歯周病菌とは、歯と歯肉のわずかな隙間の奥深くに潜り込む細菌で、体内に入り込むと血液中で増殖して、からだに有害な毒素や酵素を放出し、その影響で血管はひどく傷つきます。
汚染された血液は全身をめぐり、からだの細胞の老化を急速に進めます。
このため、歯周病にかかっている人は、そうでない人に比べて全身の老化が進みやすくなるのです。
さらに、糖尿病や心疾患、肺疾患、早産などあらゆる全身疾患を呼び起こすことがあきらかにされています。
歯周病菌の毒素は歯周組織にとどまらず、全身を支配して、老化を進め、病気を呼び込む大きな要因となるのです。
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